熒惑星の仮面
「お前の行くところは、冥府じゃない! 火星だ。第三の仮面と一緒に火星で仲良く朽ち果てやがれ!!」
都英そっくりの口調で、まくしたてると、翡翎は、屈みこみ、後ろ手に妹の右手を握って、標的の名を声の限りに叫ぶ。
「呂熒惑!!――火星の熒惑帝の仮面!」
「……有到……」
にっこり笑って、翠翎が、そう答えた。
朝松健『逆宇宙RAZERS (6) 玆き炎の仮面』(朝日ソノラマ)
と言う訳で、何が「と言う訳」なんだという気がしないでも無いですが、少しでもオカルト好きな人なら知っていると思うのだけれど、火星には人の顔があります。いやマジで。
それをESAのマーズ・エキスプレスが激写してきてくれましたよ。これが巨勢のジジイが見た、長嘯が聞こえてくる円墳状の山なのです。