嵐の部族の起こり

 アーナールダがオーランスに与えた豊穣が失われていった時があった。これはオーランスをあわてさせ、彼はその原因を探ろうとした。そして原因が甥のダーガにあると解った。しかしアーナールダはダーガを倒すことが親族殺しにあたると心配していた。

「既に兄弟とも戦っているのだ。ほとんどの甥っ子どもとも戦っている。いとしい妻よ、お前のためにまずは行って奴と話すとしよう。それで駄目なら脅えさそう。それで駄目なら呪いをかけよう。それで駄目なら追い払うか殺すかしよう」
 こうしてオーランスはダーガと戦いましたが勝てません。ダーガには姿無く、切り裂くことができないのです。そしてダーガはオーランスを怪我させて逃げ去りました。

 オーランスは何とかダーガを倒せないかと頑張りましたが、その方法が解りません。そうしているとアーナールダが言いました。

「敵は本当に1人なのでしょうか。他にも敵がいて、その者も私たちの民に襲い掛かっているのではありませんか?」

「それだ、妻よ。しかしどいつがダーガを助けてるのやら?」
「古い敵、青の部族の青いドラゴン、アロカでしょう。アロカは雨の王ヘラーの農場を密かに襲い、破壊しました。ヘラーは青の部族ですが、アロカは彼を飲み込み巣穴に帰ってしまいました。それでダーガから人々を雨が守ってくれないのです」
 それを聞き、オーランスはヘラーをアロカから開放しようと思いました。しかしアロカは強いのでまずは武器を集めることにしたのです。まずは四方の風をつめた袋【】、そしてクランス【】と呼ばれる火打石でできた古の剣、上つ風【】を捕らえた葡萄の蔓に下つ風【】を結わえた皮の綱です。

 そうしてアロカを探しに出かけましたが、別の敵、トロウルのクラコス【Krakos】に襲われました。またガガースにも襲われました。しかしオーランスいずれも倒して、それぞれ武器を奪っていきました。クラコスからは魂を切り裂く闇の風【Drakwind】を、ガガースからは下降気流【Wind From Above】を奪ったのです。

 そうして旅を続けていると、オーランスは異邦の土地【Place of Stranger】で“闇の女”と出会いました。オーランスは彼女とは戦わず、足の裏を見せてみますと、その繁殖力の力の前には抵抗できず、誘惑されて、2人はともに過ごしました。そして大音声と名づけられた子供を置いてオーランスが出て行くと、彼女は泣いて叫びました。
 最後にオーランスはアロカの巣穴を見つけて、アロカと戦い、ヘラーを開放して、その力でもってダーガを退治したのです。

 ……最後の最後で役に立たん伝説だ! なんで神話の内容とヒーロークエストの内容が違ってくるんだよ!