落ち穂拾い

 2日目の夕食の際、サンマの刺身を注文して出てきたのを見て、
 「どうやっても、こう綺麗に盛り付けられないんですよね。何か私の作った刺身はベタっとして、見たところ新鮮味が無いんですよ」
 と言った所、
 「まー、そこはテクニックだろうね。温度管理とか」
 「もしかしたら『焼きたて じゃパンだ』の〈太陽の手〉とは逆しまに〈月の手〉の持ち主がいるのかもしれないよ!」
 「マガジンあたりの料理マンガでね!」
 「我が手は無慈悲な夜の女王! とか叫んでさ!」
 そんな会話をしたことをふとフラッシュバック。