『皇帝ペンギン』

 えーと、何を語ればよいのやら。もう冒頭の一羽のペンギンの首の動き、それから突き刺さらんばかりに冴え渡った氷の美しさにすっかり魅了されてしまって、その後はあんまり物を考えることなく、ただただ目から入ってくる情報を受け入れて、自分の心の中に流し込むばかりでしたよ。
 基本的には自然の過酷さを訴えながらの、ペンギン萌え映画なのですが、それでも驚かされたことはありまして、例えばペンギンって言うのはオスが卵を何ヶ月も抱えて飲まず食わずで孵すって話は知識として知っていたのですが、それまでに、そして孵してからも、餌場と営巣地との間とオスもメスも何度も往復するなんて思いもしなかった。そこまでして南極をパラダイスにする理由ってあったのかいな、何て思いも、正直少しした。
 まあ、そんな頭でっかちな理屈っぽいことは置いておいて、可愛かったシーンというのは多々あって、なんと言っても第一番はその筋肉の動きなのかなぁ。それから水中での高機動。あと典型的幼児体型な下半身デブな雛の可愛さとか、親の足元から外に出たのはいいけど、寒いから戻ってきては、(他の雛はお尻から入って、足元から頭を出しているのに)頭からズサーッ!と入り込んでは、親の足元からデカイ尻を突き出して、親の尾翼あたりからテヘヘと頭を出している雛とか! 雛とか!! 雛とか!!!
 そういや書き忘れ。ペンギンってのは可愛らしい生き物だなぁなんて思っていたけど、この映画を見て考え改めましたよ。可愛らしく格好良い生き物じゃあないですか! かなり格好良い。そして、えろい。ペンギンえろーい*1

*1:「ペンギンえろい」いや、フランス人がえろいだけかも知れない。