『Oriental Companion』(I.C.E.)

 基本的に汎用的な東洋世界サプリメントだと、つまりは『Outlaw』、『Mythic Egypt』、『Mythic Greek』、『At Rapier's Point』、『Vikings』、『Robin Hood』、『Arabian Nights』、『Time Rider』なんかと同列かなぁと思っていたんだけれども、よくよく読んでみるとちょっと違いました。しっかり書いてありました。

 こいつはShadow WorldのEmer世界のNuyan Khômの人々のサプリメントとして使えます。それからLoariエルフも東方の精霊に酷似した精霊に帰依しています。

 って(そこしかShadow Worldに言及する部分はないっぽいけど。ついでに言うと、書かれている場所は単なる裏表紙だったりもするのだけれども)。
 それと宗教や文化、Art of War、動物、装備とかとは章をわけて、たったの6ページではありますが、GMセクションを設けて(すごい投やり的に)キャンペーンの走らせ方が書かれています。
 ……でも結構、Art of Warは面白いかも。「簡単に」ではあるのですが、実戦前の戦術、実戦、平和時の軍隊の義務、侍以外の軍事ユニット(ヤクザ、一揆、山伏と僧兵)とかが触れられていて、ついでに『War Law』用の追加ルールっていうか追加チャートも納められています。
 さて宗教のところに眼を向けてみるか。一応、宗教では仏教と神道の二系統があることが触れられていて、やはり『Oriental Companion』とか言いながら、その実は『Nippon Companion』の色を強くしています(表紙はチャイナなくせしてな)。実際、職業でも「僧侶【Buddhist Priest】」と「神主【Shinto Priest】」が別個に用意されています。どちらも神霊界の純粋魔法使いで、僧侶の方は『キャラクター・ロー』収録の神官に酷似、神主の方は『Rolemaster Companion III』収録のShamanに酷似といった内容になっています。