不幸の丘
過去の感想はこちらに。
ある丘にアンデッドが大量に出没している。
その噂を聞き、対アンデッド結社オーダー・オヴ・ダストの一員であるウィザードのターラグは5人の冒険者を雇い、丘へと向かった。結社の裏切り者であるネクスが事件の背後にいるのではないか、そう考えたからだ。
丘で彼らは他の冒険者一行(及び彼らが保護した商人)と出会う。彼らはテンプル騎士団の神殿の地下墓地でグールの大群に襲われ、ほうほうの体で逃げ出してきたのだという*1。
それを聞き、ターラグはそこにこそネクスは潜んでいると考え、彼らも雇い地下墓地に向かうことにする。
道中、度々襲い掛かってくるグールを排除しながら、空を仰ぐともう日は中天に差し掛かっている。そろそろ休憩を取るかという時に、一行はジプシーと出会った。ジプシーから昼食になるものを買い、襲い掛かってくるモンスタを退けながら、そして周囲を警戒しながら昼食を取る一行。しかし彼らは警戒しきれていなかった。ジプシーが立ち去った後、ダガーを含め冒険者の持ち物が何点か失われていた……。
昼食を終え、探索を再開すると一人のドルイド、ガボンと出会った。彼から、この森が汚されていることを聞き、またことの解決を図るには、まずこの穢れを祓うことこそ最善かと森に隠された謎を解きつつ、最後に彼らは森の長老の樹に掛けられた呪いを解くことに成功した。
(>>雨の為、早送り。早送り中、ウィザードのターラグは死ぬ。そして一行は深い地下へと続く階段を見つけた)
階段を下りていく冒険者一行。そこは妖艶なヴァンパイア・クイーンの根城であった。そこにはクィーンの他、彼女の侍女、骸骨のような顔をした3人の護衛が控えており、また部屋の隅ではミイラが横たわっていた。
ヴァンパイア・クィーンは冒険者たちの血を求め、またその見返りを提示する。その言葉を聞き、交渉を試みようとする冒険者一行。しかし部屋の隅には一人の暗殺者が忍んでいた。ドワーフ、クレリックと暗殺され、最後、パラディンの命が失われた時、オークのバーシャークの一撃が暗殺者を切り裂いた。
そしてヴァンパイア・クィーンの合図があるや、護衛たちは、そしてミイラは一斉に冒険者一行に襲い掛かり、彼らは全滅した……。
その後、冒険者たちは一人ずつ、《リザレクト》を投射され蘇生させられた上で血を提供しクィーンの配下に下るよう命じられ、それが全員に行われた。
こうして冒険者一行はダークサイドに落ちたのである。
- システム:パトリア・ソーリス
- 場所:
- GM:2名
- NPC:9名18役?
- ウィザードのターラグ:鮎方
- 呪われた商人:ステファンさん
- グルーグル【Grougle】(グール):ダックスさん
- 多くのグール:ジェイさん、ダックスさん、ヤニックさん
- 名も無き者【none given】(レイス):ダックスさん
- 多くのレイス:ジェイさん、ダックスさん、ヤニックさん
- ジプシー一行:4名
- ドルイドのガボン:デニスさん
- 妖精:デニスさん
- ウィリアム・フィー【William Fie】(ワーウルフ):ダックスさん
- 多くのワーウルフ:ジェイさん、ダックスさん、ヤニックさん
- ヴァンパイア・クイーン:
- 侍女:
- 護衛3名:ジェイさん、ステファンさん、ダックスさん
- マミー:ヤニックさん
- 暗殺者:鮎方
- プレイヤ:11名
今回はNPC。だけどでしゃばらない程度に自由度を持っていたので、半分PCみたいな感じかな。事前に死ぬことを宣言されていたけど。そういう訳でポーション持ち係とマジック・ポイント貯蔵タンクとして働きながら、一緒に楽しんでおりました。
ゲーム外・ゲーム後の感想&レポート
- 野外活動は楽しかった。行動範囲は意外に狭く、そこを縦横に上り下りさせることによって広く見せかけるのには成功していた。
- 学んだこと。冒険者はおちおち冒険中に昼飯食ってる暇はない。昼食中も敵は来るのだ。というか昼食は半舷休暇制にするべきだった。落ち着いて飯も食えやしない。
- 野外活動中の周囲への警戒はみんなさすがに経験をつんでおり、きちんと出来ていたと思う。
- ただ最後の戦闘、敵が話し始めるとやはりそれは聞いてしまう。これはCRPGに慣れてるってだけでなく、一般的なRPG経験者だってそうなっちまうよなぁ。
- 「ドクロが飾ってあって、全体黒ばっかで、側近はデスマスクだったら完全に悪魔でしょう? なぜ話を聞いて取引に応じようとするの」って言われてもなぁ〜。
- でもPCだけでなく、プレイヤが経験を積むのは超重要なので、どんなことも良い機会である。あれだ、麦は踏まれて強くなるのだよ。
- ハーフリングが非常にケンダーしてて素晴らしかった。グールの腕を隠し持ち、「あ! こんなとこにも腕が!」とかやってた。オークに「今度やったら、その身体にはっきり思い知らせてやるからな!」と叱られていたけど、北方語*2だったので、「何言ってるか訳わかんないよー」と平気で返していて愉快であった。
- 感動したこと。
- 想像通り昼食もセッションだったんだが、その際にジプシーの物売りが昼飯を持ってきた。そしてPL/PCの隙をついて武器を盗もうとするわけだ。倉樫さんはメインウェポンが盗まれるのを防いでいたら何時の間にか短剣を盗まれていた。
- 私の武器も盗まれそうになったが無事防げた。しかしその時に私が思ったのは、ジプシーの「PL」が興味本位に剣を弄ったのかなぁと思ってた。しかし彼女はロールプレイ中だった訳だ。 ぎゃー。
- そしてRPGではそういう演出はメインの筋を考えると時間の無駄だからやらないのだけど、LARPの場合はリアルタイムであるから逆に時間を無駄にしないためにも、そうした演出をするのだっていうこと。これに気づけたのは一番の収穫であった。
- 帰り道、大粒の雨が降りしきる中、GMが道を見失い、本気で一瞬『トム・ハンクスの大迷宮【Mazes & Monsters】』が脳裏に浮かんだ。いやマジで。
- つまりは「エグバード事件」が思い浮かんだ訳だ。
- ところで帰りの山道で雨に降られたが、革製品って水にぬれると染みが出来たりすることがあるんだけど、みんなちゃんと対策してる? まあシミも冒険者としての味わいとして良いのだけれど。
*1:ほうほうの体で逃げ出してきた:「ティンタジェルLARP、これまでのお話し:2012/10/14 テンプル騎士団の神殿」参照
*2:北方語:英語。ゲーム世界の南方語は、我々の言う日本語。