はやみねかおる『僕と先輩のマジカル・ライフ』(角川書店)

 読了。

 そして白旗。私にはついていけんわ。話としては「奇怪な事件発生」→「幽霊/妖怪だ」→「探偵パート」→「推理パート」→「きちんと説明つきました。幽霊/妖怪ではありません」ちゅうもので、話しどうこうは別にどうでもいいんだけど(いや、よくないが)、キャラクターがなァ。後書きを読むに、今作の主人公は作者の以前の作品にも登場しているようだったので、それならキャラクターもある程度は創られているかな、と思ったんだけども、どうにもこうにも文章だけでは上辺だけしか感じられなくって、全員が「中身の無い額*1」のようだった。個性が個性として感じ取れず、記号としてしか受け取れなかった。無論、記号は記号なんだけど、それを個性として受け取らせるのが文章力や表現力だと思うので、そうしたものを感じとれなかった以上は、この作者の作品とはもう付き合う必要は無いか。
 兎も角、古本屋に売るのは確定。

*1:ホビー・データ的に言う「服の個性」か。