スーザン・プライス『エルフギフト』(ポプラ社)

 『血族の物語』の巻末広告に記されていた本。多分というか、ほぼ確実に買うと思います。

 舞台は古代イングランド、サクソン人の王国。死のまぎわ王が後継ぎに指名したのは、エルフの血をひく庶子エルフギフトだった。
 古来の多神教信仰と新興のキリスト教のせめぎ合いも絡み、王位をめぐる骨肉の争いが起きる。その中で、いやしと予見の力をもつエルフギフトは、異母兄に育ての親を殺され、復讐をちかって女戦士に導かれ異界へと赴くが――。

 神々と人との交錯、兄弟の確執、野心と無垢、愛と裏切り、死と生命――ゲルマン神話の世界観に基づき、複雑かつ鮮やかに美しいつづれ織りのように織りなされる、骨太の神話的ファンタジー