『扶桑武侠傳』(新紀元社)
その設定のためだけに、ビアガーデンの日に買ったわけですが本日読了。
- 世界
- 能力値
- 能力値は陰陽2対×4の合計8つ
- 対になっている能力値は合計が15でなくてはならず、すべてが高いキャラはありえない。
- 割り振りは自由。極論、14、14、14、14、1、1、1、1でも構わない。設定を是非読ませていただきたいが。
- その陰陽のどちらが高いかなどにより、生命力と精神力が決定。
- 生命力の値によって、肉体判定の時に振れるダイスの数が決定。
- 精神力の値によって、精神判定の時に1枚出せるトランプの手札数が決定。
- 肉体ダメージを受けると、それによって振れるダイス数が減る。
- 精神ダメージを受けると、それによってトランプの手札数が減る。
- 判定
- 行為判定は2種類。肉体判定と精神判定
- 何れも目標値以上を出すことで成功。
- 目標値は、1、それから10の倍数の合計11段階。通常の判定は第二段階。
- 対抗判定は達成段階が高いもの有利。
- 肉体判定の場合は、その行為に関連した能力値+ダイス出目(ダイス数は生命力により決定)で、目標値以上を出す。
- 精神判定の場合は、その行為に関連した能力値+1枚出したトランプの数字。
- ヒーローポイントを1点使うと、更に1枚出して足すことが出来る。
- ポイントが余っていれば何点でも使える。
- 戦闘
- 戦闘用の特別な判定方法はなし。上記の対抗判定で行う。
- 戦闘中の距離の概念無し。
素敵なのは戦闘での距離の概念が無いことか。「空を舞い、地を駆け、瞬速の剣を走らせ、掌から業火を放」つ戦闘に、「3m単位で区切られた愚鈍な移動や、飛び道具と近接武器の射程距離のちっぽけな違いは、あまりにも無意味」と言い切る様は素晴らしい。これには賞賛。
しかし技名ばかりが豪華なだけで、行動オプションがあまり見受けられないので、下手すりゃ戦闘がえらく淡々とした味気ないものに陥ってしまう気もする。が、このあたりはある種オンセ向きかなぁと思わずにはいられない。無論、トランプを使用するルールである時点で、オンセってのは無理あるんやけど。
参考文献があがってないのはどうしてだろう。打狗棒が乞食ギルド首領の証とか、他にも色々もろ流用してるんだから、掲げた方がいいと思う。それにこれを参考にしたよってだけではなくって、これを読めば雰囲気がつかめるよ!っていう目安になるって言うのに。こんなニッチ感溢れるゲームを買うのは、みんな知っているんだろう?と言いたいのだろうか? これは残念なところだ。
シナリオを作る上でのメソッドを確定して、NPC記入欄やシナリオのテーマ、舞台などを書き込めるようにしたメソッドシートを提示してしまっているのは素敵なところ。初心者には良いと思うし、武侠物が良く解らない人にも簡単に武侠っぽい話しが作れるようになっている。んまあ、定番という奴ですよね。でも、それなら参考文献を(以下略
- PCの登場・状況設定
- 開幕(始まりの情景)
- 出発への扉
- 冒険
- 事件その一・絆(第二幕開始後30分以内)
- 「宿敵」の影(第二幕開始後30分前後)
- 事件その二・死(第二幕開始後40〜50分)
- 解決への扉
- 決戦と解決
- 「宿敵」の登場・決戦
- 解決とエピローグ
追記:参考文献はp154にあがっていました。何たる失態。通りすがりさん、ありがとうございました。