カドフェル

 初めて著者来歴を見たのだけれども、エリス・ピーターズって人はそもそも歴史作家なのらしい。なのでカドフェルってのは、歴史作家が書いた推理小説と言うわけだ。
 つまり、アレだ。
 時代は鎌倉、源氏と朝廷で権力を争う頃、舞台は越後国今町*1、そこに住まう源平の合戦にも参加した奥州侍と言う経歴を持つ禅坊主が、守護代とともに容疑者と今回のヒロインとの仲を取り持ちつづけるミステリ風味恋物語を、吉川英治や司馬遼あたりが書いたような物なのだな。
 翻案小説が書けそうだな、おい。
 禅僧、角増法師のシリーズなどと言って、地頭の日向殿とか出てくるわけです。そして日向殿は守護代になり、守護となるのです。
 追記:かぶったー! 久美沙織『角増神父の深慮熟考』というのがミステリ・マガジンに掲載されていた模様。こっちはおそらく読みは【すみます】神父なのだろうなァ。

*1:「今町」読みは【いままち】。今の直江津越後国国府があった。