『ロード・オブ・ザ・リング』妄想

映画『Lord of the Rings』の日本語タイトルは『ロード・オブ・ザ・リング』で、【Rings】が単数形に変わってしまっているが、実はこれは正しいのではないかと考え始めた。
まず、私は映画版『LotR』とは赤表紙本の東方写本の映画化ではないか意見を持っている。つまりホビット庄のセインであったペレグリンがゴンドールにもたらした赤表紙本を底本にゴンドール人が作成した写本の映画化という(脳内)設定である。
そうすれば、西方の出来事の描写が薄い件*1や執政家の扱いが酷い件*2アラゴルンの持ち上げっぷりなどに関して、ゴンドールには興味が無かったり、エレッサール王を持ち上げ、相対的に執政家を貶める、などの理由が付けられるからだ。
ようは後世に伝え継がれる段階で原本の改竄が発生し、その改訂版の映画化なのだと妄想している。いやマジで酷い妄想だ。
さてその作品の主人公であるアラゴルンもまた1つ指輪を持っている。ヌメノール時代から伝わる北方王朝の宝であり、ドゥーネダインたちの敬意を集める「バラヒアの指輪」だ。その指輪の持ち主、それが『ロード・オブ・ザ・リング』ではないだろうか。
私たちが知る赤表紙本ではアラゴルンがアルウェンに婚約の際にバラヒアの指輪を贈っていたけど、映画では最後までバラヒアの指輪を持っていたことにも理由付け出来そうだ。
映画タイトルから複数形の「s」を外す日本映画界の悪習も時には役に立つものだ。

*1:西方の出来事の描写が薄い件:塚人と柳爺とトム・ボンバディル、シャーキー末路などなど。

*2:執政家の扱いが酷い件:ファラミア、デネソール