番外:フランス語

 フランク王国では古フランス語が成立しましたが、これはイル・ド・フランス地方、要はパリ近郊の方言でしかありませんでした。では、他の地域ではどうだったかというと、ゲルマン語からの影響度合いにおいて各地各地の方言、というよりも最早、言語が成立していました。
 大きくは北部語(オイル語)と南部語(オック語)に分けることができますが、この言語の差は大きく、北部と南部とでは別の国であったということもできます。しかしそれもアルビジョワ十字軍によって北部が南部を制圧し、パリによる絶対王権が確立し始めてからは変わり始め*1、最終的にはフランス革命により言語統一が図られ、フランス語はフランス全域の言語となります。

*1:「アルビジョワ十字軍」佐藤賢一の『オクシタニア』がこれを舞台をしております。