佐藤賢一、つーか何を薦めるか

 男性キャラが魅力的と言う意味では、お奨めするのは『オクシタニア*1なのですが、まだ文庫落ちしてないよな。そういう意味で『傭兵ピエール』、『王妃の離婚』あたりがお奨め。
 『双頭の鷲』『スパルタカス』『赤めのジャック』『カルチェ・ラタン』『カエサルを撃て』あたりはアレです。佐藤賢一の作品である以上、いつものテーマ*2は他と同じなのですが、ストーリーで引っ張るものであって、キャラが魅力的かどうかはチト微妙な気もするのです*3。その辺りでスルーしてみました。他にも先に進めるのがあるだろう、って言う所です。無論、私はどいつも好きでありますが。
 そうそう『ジャンヌ・ダルク、またはロメ』は短編集ということもあって、いつものテーマが取っ払われて、単純に佐藤賢一の語り口調、ストーリー運びに身を任せることができるので面白いです。同じ意味で一般書ではありますが、『英仏百年戦争』(集英社)も面白い新書です。同じく新書の『ダルタニャンの生涯』は、過去にも書いたけど佐藤賢一が書かんとするものが見えて心地よいです。
 追記:いや、だからさぁ、『黒い悪魔』のこと忘れてんじゃあないよ。

*1:オクシタニア』この作品、女性キャラが魅力的かどうかは私には微妙。いや待て待て、佐藤賢一の小説に魅力的な女性キャラっていたか?

*2:「いつものテーマ」男は女によって駄目になり、女によって一回りも大きく復活する。女は嫌な存在だったりも(確実に)するけれど、それでも男には女が必要なんだよ!

*3:「チト微妙な気も」無論、彼らに魅力を感じる人もいるかも知れんが、私にはちょっと。