王子と巨人

 それは昔の物語。
 あるところに一人の〔王子〕がおりました。彼には美しい〔妻〕がおり、それはそれは幸せな生活を送っていました。
 ある日、王子は宝物庫を調べてみ、一つの〔王冠〕を見つけました。そうしてそれを何気なく頭に被りましたが、それはなんと〔呪われた〕王冠でありました。はるかな昔、圧制を引いた王の魂がこもった王冠だったのです。王冠は脱げなくなってしまい、王子の身体は邪悪な王にのっとられてしまいました。さて邪悪な王は国を我が物にしようと一つの〔計画〕を立てました。そして現在の王を狩りに誘うと、〔川〕に突き落として命を奪ってしまったのです。こうして数日後には邪悪な王が王位を継ぐことになりました。さて一方で王子の魂は〔醜い〕人形に封じられ、王宮から……
 〔王宮〕から追い出されてしまいました。そして彼は廃墟でただただ泣いていました。が、その声を聞いたものがいました。それは一人の〔巨人〕です。「何をそんなに泣いているんだ」そう聞く巨人に王子は訳を説明しました。そして助けてください、とお願いしました。「もしあの者を追い出すことが出来るのならば、城の宝物を差し上げましょう」それを聞き、巨人は大きく頷きました。巨人は孤児で頼れるものが無かったために、金しか信じられなかったのです。
 「しかしどうすれば良いのだね?」そう尋ねる巨人に、王子は答えます。「〔教会〕です。教会に行けば、城の〔台所〕へと通じる抜け道があるのです」そして王子は首を振りました。「だけれども教会に行くには舟に乗らないと駄目なんです」
 二人は舟を管理する〔老人〕に会いに行きました。老人は首を振ります。当然、巨人を乗せられるものでは無いからです。二人は途方にくれました。そこに〔老婆〕があらわれました。〔空を飛べる〕ようになりたいかい?、と。二人は頷きます。それをみて老婆は答えました。
 「ああ、いいよ。だけどもその代償にお前の目をおくれ。お前が〔めくら〕になっても良いなら、空を飛べるようにしたげよう」それは嘘偽りではありません。老婆は魔女の〔女王〕だったのです。「しかしめくらになって、私は何ができると言うのだ」と巨人が聞きます。老婆はそれに答えます。「その人形がいるだろう。彼がお前の目となって、必要なことを教えてくれよう。空を飛ぶ必要がなくなったなら、ちゃあんと視力は返してあげるよ。お前には彼が信じられるかい?」そう言われ、巨人と魔女の契約が結ばれました。巨人は目が見えぬようになったのです。
 そして、魔女は一本の毒薬を取り出します。「これを持っておいき。この毒は悪霊だけを殺すものだよ。これを王子に飲ませれば、悪霊だけを殺すことができる」
 また、魔女は〔斧〕を差し出しました。巨人が言いました。「一体、私に何が出来よう。どんな手助けが出来るのだ」それを聞き、魔女は〔斧〕を差し出しました。「この斧を使いなさい。この斧は〔妖精〕が〔姿を変えた〕ものなのだよ。独りでに敵に当たってくれる*1斧だよ」
 こうして、魔女の助けを得た〔二人は魔女と別れ〕たのでした。そして、巨人と魔女の力を借りることの出来た王子は、悪霊を退け、自分の身体を取り戻したのです。そう〔いつかの魔女のことばのとおり、のろいはとりのぞかれたのです。〕

 〔妻〕がむっちゃ冒頭から空振り。良くない例。
 それと頑張ってフェアリーテール脳を少し前出ししてみたよ(さて、どこだ)。
 あと結末が記憶不鮮明*2

*1:「独りでに敵に当たってくれる」スマート・アックス・リンクだ!

*2:「記憶不鮮明」おお、日渡早紀っぽい。星はすばるのよ。