マスタリング

 まりおんさん世界観の演出方法を読んでみて。
 あるRPG、……というよりも、ある第二世代RPGを遊ぶにあたって、面子が全員その世界を共有できているのなら、それは素敵なプレイ環境であるわけだけど、そうで無い場合、むしろ進んで自ら布教しようと頑張っている場合、自分ならどうするかなぁ、とボンヤリ考えてみた。
 そしてその上で出てきたのは、その世界らしさを切り捨てようとする私の存在だ。無論、すべてを切り捨てちゃあ意味がない。そのシナリオの根においては絶対捨てちゃあいけないのだけれど、だからと言っていきなりその世界の初心者を情報の海に叩き込んでも仕方がない。ぬるま湯だって重要で、段階を踏んで濃度を濃くしていくべきだと考えている。
 そもそもグローランサにしたって初めて遊ぶ人間に何を説明するかと言えば、大体いっつも、

 昔、太陽の神さんが「我は皇帝、我に従え」って天下を取っていたけども、「オレは自由よ」とか抜かす風の神さんが太陽を打ち殺し、神々の王になりました。そうして世界は闇に包まれました。代わりに地獄が光に満たされました。困った暗黒の神さんは、地獄を脱出して地上へとやってきました。太陽無く冷え切った世界で困ったのが風の神さんの奥さんの大地の女神。
 次に激しく良くない混沌までやってきました。世界はどんどん死に絶えていきます。遂には大地の女神も死んじゃいました。そこでようやく「悪いことした」と気付いた風の神さんは地獄へと行き、「今では反省している。」と太陽に謝り、それを入れた太陽は地上に帰り、世界には光が戻りましたとさ。どっとはらい
 ……水の神さん? 忘れとけ。
 でーもー、ついでに言うならシナリオにはほとんど関係ないですよー。

 みんなは血縁重要な氏族社会のケルトでゲルマンな蛮族ですが、最近北から月の女神を崇める文明あふれる大帝国がやって来ていて、みんなは支配されたり昔からの慣習がプチ壊されたり大変です。
 皆さんは水浴びします。帝国はお風呂に入ります。熱い水になんかつかれないよね?
 皆さんは極一部を除いて文盲です。帝国は識字率高いです。文字なんてなくっても良いよね?
 皆さんは民族が氏族部族でバラバラです。帝国は団結してます。んなの自由が良いよね?
 本当に?

 こんな程度で、まずは固有名詞なんて不要。んで、これでも情報が多過ぎですよね。もっと初期情報量は減らしたい。その上でセッションを通じて、

  1. 帝国の悪いところを見せる回
  2. 家族の回
  3. 氏族の回
  4. 混沌の恐ろしさの回
  5. 帝国の良いところを見せる回
    • (帝国にも良い奴はいるんだと教える回)
  6. 部族の回
  7. 嵐の神話に触れる回
  8. 歴史に触れる回

 などなど(神話に触れる回はもっともっと前でも良いかも、歴史はも少し前でも良いかも)を経ていって、情報を適時小出しにしていって世界を探検していって貰いたい。
 問われたらその時には無論、答える方向で。