和名類聚抄

鬼魅類第十七

鬼 四聲字苑云、鬼居偉反(和名、於爾)。或設云、隠字(音、於爾訛也)。鬼者隠而不欲顯形。故俗呼曰隠也。人死魂藭也。一云、呉人曰鬼、越人曰キ*1、音蟣又祈反。 『四声字苑』によると、鬼の音は「居偉」の反切(和名は鬼【於爾/オニ】)とのことである…

藭靈類第十六

天藭 周易云、天藭曰、藭食鄰反(和名、加美)、日本記云、天藭(和名、安萬豆夜之呂)。 『周易』によると天藭は、藭の音は「食鄰」の反切(和名は神【加美/カミ】)とのことである。『日本記』によると、天神(和名は天津社【安萬豆夜之呂/アマツヤシロ…

鬼藭部第五

藭靈類第十六 鬼魅類第十七

冬三月第十五

冬 十月 孟冬 十一月 仲冬 十二月 季冬

秋三月第十四

秋 七月 初秋 八月 仲秋 九月 季秋

夏三月第十三

夏 四月 首夏 五月 仲夏 六月 季夏

春三月第十二

春 正月 初春 二月 仲春 三月 暮春

祭時部第四

春三月第十二 夏三月第十三 秋三月第十四 冬三月第十五

涯岸類第十一

涯岸 集注云、水邊曰涯。五佳反。涯陗而所高曰岸(和名、岐之)。 『集注』によると、水辺を涯といい、音は「五佳」の反切とのことである。涯が切り立ち高くなっているのを岸という(和名は岸【岐之/キシ】)。 浦 四聲字苑云、浦大川旁曲渚、船隱風所也。…

河海類第十

河 川也。音何。 川である。音は「何」。 潭 唐韻云、深水也。徒含反(和名、布知)。 『唐韻』によると、水の深みのあるところとのことである。音は「徒含」の反切(和名は淵【布知/フチ】)。 淵 同上。 瀬 説文云、瀬音頼、水流於砂上也(世)。 『説文…

水泉類第九(井附出)

水波 釋名云、風吹水成波文曰漣、音連。波體轉相連及也。又波浪濤瀾漪字(和名、奈三)。 『釋名』によると、風が水に吹いて波紋ができるのを漣といい、この音は「連」とのことである。波のうねりは相連なって広がっていく。また波、浪、濤、瀾、漪などの字…

水部第三

水泉類第九 河海類第十 涯岸類第十一

塵土類第八

塵埃 『孫愐』によると、揚土とのことである。音は「陳哀」(和名は塵【知利/チリ】)。 孫愐云、揚土也。陳哀二音(和名、知利)。 ヨウ*1シ*2 『兼名苑』によると、塵埃とのことである。音は「逢思」。 兼名苑云、塵埃也。逢思二音。 糞堆 『辨色立成』に…

田園類第七

田 『釋名』によると、土を耕やしたものが田となるとのことである。音は「従年」の反切(和名は田【太/タ】)。『漢鈔』によると、水田(熟田【古奈太/コナタ】)。田の中は満ちるものである。 釋名云、土巳耕者爲田。從年反(和名、太)。漢鈔云、水田(…

林野類第六

林 『説文』によると、平地にある生い茂った木々とのことである。音は「力尋」の反切(和名は林【八也之/ハヤシ】)。 説文云、平地有繁林。力尋反(和名、八也之)。 原 『毛詩』によると、高く平たいところを原と言うとのことである。音は「源」(和名は…

巌石類第五*1

巌 『唐韻』によると、巌の音は「五銜」の反切。または[石編に厳]とも書く(和名は巌【以八保/イワオ】)。 唐韻云、巌、五銜反。又作[石編に厳](和名、以八保)。 磐 『陸詞』によると、磐は大きい石とのこと。音は「盤」(和名は岩【以波/イワ】)…

山谷類第四

嶽 『蒋魴切韻』によると、嶽とは高い山とのことである。音は「五角」の反切。または岳と書くが、岳の訓が丘と同じがいまだ不確かである『漢鈔』によると、(御嶽【美太介/ミタケ】)。 蔣魴切韻曰、嶽山高名。五角反。又作岳、訓與丘同、未詳。漢鈔云、(…

地部第二

山谷類第四 巌石類第五 林野類第六 田園類第七 塵土類第八

風雪類第三

風 『春秋元命包』によると、陰陽が怒ることによって風が吹くとのことである。 春秋元命苞云、陰陽怒而爲風。 飆*1 『文選』の詩には、「回飆は高樹を巻く」*2、と見える。『兼名苑』によると、飆とは暴風で下より吹き始め昇っていく、とのことである。発音…

雲雨類第二

雲 『説文』によると、雲とは山川から出る気のことである。発音は「王分」の反切(和名は雲【クモ/久毛】)。 説文云、雲山川出氣也、王分反(和名、久毛)。 霞 『唐韻』によると、霞とは赤気の雲のことである。発音は「胡加」の反切(和名は霞【カスミ/…

景宿類第一(天河附出)

日 『造天地経』によると、仏が宝応菩薩*1に命じて日を造らせたとのことである。 造天地經云、佛令寶應菩薩造日。 陽烏 『歴天記』によると、太陽の中に三本足の烏がいるとのことである。その色は赤いそうだ。考えるに『文選』でいう陽烏、『日本書紀』でい…

天部第一

景宿類第一(天河附出) 雲雨類第二 風雪類第三